カフェインは疲れを取るわけではない
カフェインは疲労を回復させる物質ではなく、眠気の信号が届く場所を先に占めて眠気を感じさせなくする物質です。止めた信号は消えずに溜まり続け、カフェインが抜けるときに一度に戻ってきます。午後のコーヒーで乗り切ったあと、夕方に急に崩れる感じはここから来ます。
カフェインは疲れを取るわけではありません。飲む時刻の影響、意外な含有源、耐性と離脱、1日の目安の立て方、上手に使うタイミング、減らすべき合図をまとめました。
カフェインは疲労を回復させる物質ではなく、眠気の信号が届く場所を先に占めて眠気を感じさせなくする物質です。止めた信号は消えずに溜まり続け、カフェインが抜けるときに一度に戻ってきます。午後のコーヒーで乗り切ったあと、夕方に急に崩れる感じはここから来ます。
カフェインは体内で半分に減るまでおよそ5時間かかります。午後3時の1杯は夜8時でも半分残り、深夜でも4分の1ほど残ります。寝つけるのに途中で目が覚める、浅いと感じるなら、量を減らす前に最後の1杯の時刻を早めるほうが早く効きます。同じ人でも、妊娠や一部の薬の服用、喫煙の有無などでカフェインが抜ける速さは変わることがあるので、この数字はおおよその目安としてだけ使います。
コーヒーだけ数えると実際の摂取量を見落とします。緑茶や紅茶、コーラ、エナジードリンク、チョコレート、一部の頭痛薬や風邪薬にも含まれています。1日かけて少しずつ飲んだ分を合わせると、コーヒー2〜3杯分になることは珍しくありません。かぜ薬や痛み止めを飲む日は、成分表でカフェインの量を確かめ、その日のコーヒーを減らしておく方が安全です。
毎日飲むと同じ量で感じる覚醒作用が弱くなります。その状態で急にやめると、1〜2日は頭痛やだるさが出ることがありますが、これは体が壊れたのではなく慣れた状態が戻る過程です。減らすつもりなら一度にやめるより、数日かけて杯数を落とすほうが楽です。頭痛がひどいときは、痛み止めを探す前に、いつもの時間にコーヒーを抜いていないかを思い出すと原因の見当がつきやすくなります。
健康な成人を対象にした複数の公的機関の目安では、おおむね一日400ミリグラム程度が上限として示されています。ただしこれは多くの人にとって問題がないとされる線であって目標ではなく、機関や時期によって基準が異なることもあります。同じコーヒーでも店やサイズによって一杯の含有量が大きく違うため、「一日何杯」で数えると実際の量を見落としがちです。よく飲む飲み物の表示含有量を一度確かめておくと感覚がつかめます。上限より少なくても睡眠や動悸に影響が出るなら、それが自分の基準です。
カフェインは飲む時間によって、同じ量でも感じ方が変わります。いくつかの原則を守るだけで、少ない量で望む効果を得やすくなります。
いちばん多い失敗は、睡眠不足をカフェインで補い、カフェインのせいでまた睡眠不足になる循環です。午後のコーヒーで乗り切った夜は眠りが浅くなり、翌朝さらに疲れてコーヒーが増える、という流れです。この輪を断つには、量を減らすより先に時刻を早める方が簡単です。また、カフェインレスの飲み物にもわずかにカフェインが残っていますし、緑茶やコーラを「コーヒーではないから大丈夫」と思うのもよくある勘違いです。エナジードリンクをお酒と混ぜると酔いを感じにくくなり、危険なことがあります。
動悸がする、手が震える、落ち着かない、夜に寝つけない。どれかがあれば今の量は自分の基準を超えています。妊娠中や心臓・胃の不調がある場合は一般的な上限よりかなり少なく見るべきなので、自分で決めずにかかっているところに確認するのが安全です。